ロボット手術センター(婦人科)
婦人科領域について
婦人科領域では2018年4月よりロボット支援下手術が保険適応となり、ロボット支援下手術が開始されました。これまでに、①子宮筋腫など良性子宮疾患に対する子宮全摘術、②骨盤臓器脱(子宮や膀胱、直腸などが下垂し、腟から脱出している病態)に対する仙骨腟固定術及び腟断端挙上術、③早期子宮体癌に対する子宮悪性腫瘍手術が保険適応となっています。 当センターでは、これらのうちで、良性子宮疾患に対する子宮摘出術、骨盤臓器脱に対する仙骨腟固定術と腟断端挙上術が実施可能です。早期子宮体癌に対する子宮悪性腫瘍手術は、従来の腹腔鏡手術で実施しております。今後さらに保険適応が拡大されれば手術適応を広げていきたいと考えています。
ロボット支援下手術では、全身麻酔下に手術を行います。開腹手術と異なり、大きな皮膚切開は不要であり、臍の高さで左右に5ヶ所、それぞれ1〜2cm程度皮膚を切開します。皮膚切開部より手術に用いる器具(ハサミ、電気メス、臓器を把持する鉗子など)を腹腔鏡に挿入し、それを手術支援ロボットに接続します。
術者は腹腔内を写したモニター画面を見ながら、ロボットを操作して手術を行います。従来の腹腔鏡手術と比較して、術野を拡大視することができ、使用する手術器具は関節機能を有することから、より繊細な手術操作が可能となりました。これらは保険適応となっている全ての術式でメリットとなりますが、骨盤臓器脱に対する手術でより大きなメリットとなると考えています。
当センターでは、2024年11月より手術支援ロボットが2台体制となり、これまで以上にロボット支援下手術の実施状況が整っております。産婦人科でも、手術適応と考えるさんにはロボット支援下手術を提案させていただきます。患者さんでロボット支援下手術を希望される際には、かかりつけ医を通じて当センターへご相談くださいますようにお願いします。