核医学検査装置について
使用機器
PET-CT Cartesion Prime
ガンマカメラ Brightview X with XCT
- キヤノンメディカルシステムズ株式会社製 PET-CT Cartesion Prime
- 東芝メディカルシステム株式会社製 GCA-9300A/UI
- 富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社(PHILIPS)製 ガンマカメラ Brightview X with XCT
当センターでは、核医学専門技師3名を中心にローテーション勤務で検査を行っています。
ガンマカメラでは、主に心筋血流シンチ・骨シンチ・脳血流シンチ・脳神経内科領域のシンチ (認知症、 パーキンソン症候群)等、PET-CTでは主に腫瘍PET-CT・検診PET-CTの検査を行っています。
また、放射性医薬品223Ra(塩化ラジウム)を用いて、骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌の治療も行っています。
核医学検査 (RI検査) とは
放射線を放出するごく微量の薬剤(放射性医薬品)を静脈より体内に投与し、直後あるいは目的臓器に集まるまで時間をおいてからガンマカメラと呼ばれる装置で身体の中の放射線の分布を画像にする検査です。PET検査(PET-CT検査)も同じように静脈より放射性医薬品を体内に投与し、時間をおいてからPET専用装置で放射線の分布を画像にする検査です。
核医学検査と他の放射線検査(X線撮影・CT・MRIなど)との違いは、他の放射線検査は臓器の形や大きさ(形態検査)を反映するのに対し、核医学検査は臓器の機能や代謝及び病気の広がり(機能検査)を反映させる検査です。
また、放射性医薬品は治療薬としても用いられています。
心筋血流シンチ
心臓の筋肉に栄養・酸素を運んでいる冠動脈が狭窄または閉塞状態になると血流量が低下し、狭心症あるいは心筋梗塞になる可能性があります。これらの病態判定のためにこの検査は非常に有用となります。検査としては、負荷心筋血流シンチを行います。
負荷方法は、運動負荷(自転車エルゴメーター)、運動がだめな方には薬剤負荷を行ってから心筋に取り込まれる放射性医薬品を静脈投与し撮像を行います。
負荷と安静時にそれぞれ撮像を行い2回の写真を見比べて診断を行います。
骨シンチ
放射性医薬品を静脈投与し、2~3時間後に撮像を開始します。
悪性腫瘍の骨転移や、骨の炎症部位の広がりの診断に有用な検査です。
脳血流シンチ
放射性医薬品を静脈投与し、直後から連続的に撮像を行っていきます。
脳血管の狭窄や閉塞による手術前の脳血流量や脳血流分布の診断に有用な検査です。
また、脳血流の分布による認知症の診断にも有用な検査です。
腫瘍PET-CT
腫瘍組織は一般的に増殖、代謝を繰り返し行っています。その際、多くのブドウ糖を取り込む性質があります。ブドウ糖類似物質の放射性医薬品を静脈投与し、約1時間後と2時間後に、PETとCTの全身の撮像を同時に行います。
PETとCTを同時に撮像し、2つの画像を重ね合わせることにより、臓器のどの位置に放射性医薬品の集積があるのかを精度良く調べることが可能です。
腫瘍の有無や広がり、転移などの検索に有用な検査です。
脳血流シンチ
心筋シンチ(写真上部:負荷時 写真下部:安静時)
骨シンチ
注意事項
- 検査はすべて予約制になっています。
- 放射性医薬品は前日までに発注し、当日の朝に病院に届きます。
- 放射性医薬品は当日決まった時間に使用しなければ、放射能の減衰により検査が実施できないこともあります。
下記に該当する方は、予約時に担当医師にご相談ください
- 妊娠中の方、妊娠の可能性のある方、授乳中の方
- 長時間(約30分程度)同じ姿勢で仰向けになれない方
- 閉所恐怖症の方
検査予約について
- 核医学検査は各科の診療担当医からの予約となりますので、担当医にご相談ください。
- 検診PET-CTの予約につきましては、人間ドック室に直接お問い合わせください。